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○  権力の介入は許されない 放送をめぐる綱引き

 【教宣部発】昨年11月、「放送法遵守を求める視聴者の会」という団体が「私達は、違法な報道を見逃しません」とした意見広告を全国紙(産経11月14日、読売11月15日)に掲載しました。
 この会の賛同者として、すぎやまこういち、渡部昇一、渡辺利夫、鍵山秀三郎、ケント・ギルバート、上念司、小川榮太郎の各氏が名をつらね、「しる権利を守るため」とした署名も呼びかけています。
 意見広告では、TBSの「NEWS23」で、岸井成格メインキャスターが「メディアとしても(安保法案の)廃案に向けて声をずっと上げ続けるべきだ」と発言したことを問題にし、「政治的に公平であること」「意見が対立している問題については、できるだけ多くの角度から論点を明らかにすること」と規定した放送法第4条を厳格に守らせろと主張しています。
 しかし放送法は第1条でその目的を「放送の不偏不党、真実および自立を保障することによって、放送による表現の自由を確保すること」としています。その上で放送法第4条は放送局の自立的な努力を求める倫理規定だということがメディア研究者の一致した見解でもあります。
 放送法第4条を根拠として放送内容に規制を加えようとすることは法律をはきちがえた考え方です。さまざまな放送への批判がおこるのは当然のことですが、放送内容に規制を加えようとする考え方は、権力による放送統制へ道を開くもので、容認できません。
 この意見広告が出された背景には放送倫理・番組向上機構(BPO)の放送倫理検証委員会の動きがあります。
 BPOは昨年11月の意見書で、NHK「クローズアップ現代」に放送倫理違反があったと指摘すると同時に、この問題で高市総務相がNHKを厳重注意したことや、自民党がNHK幹部を呼んで説明させたことをきびしく批判しました。
 メディアをめぐって権力の介入を許してよいのか、綱引きが強まっています。

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