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○ 現場従事の女性が訴えます

技術に見合う賃金を
地位向上のため声上げよう

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高層ビルの現場(記事とは関係ありません)

 【東京土建の仲間】私は東京土建のYと申します。お話をさせていただくということで、目いっぱいオシャレをしてきました。どうでしょう、少しは女性らしく見えますか。
 普段は寅壱や三段鳶の作業服を着て、手甲を付け、安全靴をはき、安全帯を着用して働く職人さんです。現場でも言われます。「きゃしゃで小柄でかわいらしいのに、よく一人で現場仕事してるよね」って。ここはニコニコ笑ってほしいところなんですが…。
 私は階段の取付工事、溶接、鍛冶の仕事をしています。「え~、ほんと」と思われる方もいらっしゃると思いますが、本当ですよ、もうかれこれ18年もやっています。毎日、埃だらけ泥だらけの中、重たい道具や材料を持ち段取りして、1トン以上もある鉄骨を動かし取り付ける。後追いの業者を気にしながら、スムーズに収まる時はいいけれど、いろいろな不具合が見つかってうまく事が運ばない時は心が折れそうになりながらがんばっていると、「そんなにがんばらなくても、かわいいんだから、いくらでも他に仕事があるだろう」って言われます。
 なんでそんなにがんばるのか。それはやっぱりこの仕事が好きだからです。苦労して得られた技術や達成感は言葉では言い表せないうれしさです。建設にたずさわって建物を残していくのは本当にうれしいです。有名な建物ではスカイツリーです。災害時にしか見ることはないのでしょうが、階段の仕事にたずさわりました。どこの現場でも職人はプライドを持って仕事をしていますが、スカイツリー工事では特にその心意気を感じました。最近、組合の新聞で「ディーセントワーク」という言葉を見つけました。「働きがいのある人間らしい仕事」という意味です。職人としての自覚とプライドだけでは良い仕事はできません。整った設備、環境、余裕のある工期、そして適正な賃金が必要です。技術は形がないものなので、軽く見られがちですが、それを習得するまでにはそれ相応の時間とお金がかかっているのです。
 社会的地位の低い建設労働者ではなく、技術者として評価されるようにしたい。その話し合いの場を設けるためのこの集会はとても大切なものだと思っています。就労環境を整え、適正な賃金を確保する交渉になるようにみんなでがんばりましょう。

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