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○ アスベスト闘争勝利の年に

常任中央執行委員 唐澤一喜

大阪、京都判決で前進
被告企業への攻勢強めた

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太平洋セメント社前で画期的な抗議行動

 「いまでも夫を愛しています。最愛の息子をかえしてほしい…。息子は死の直前『おれ、もっと生きたいよ…』と言い残しました。私も夫と息子と現場に出ていました。私の肺にもプラークがあります。同じ苦しみを私も…。2人の最期を看取った私と同じ思いを娘たちにさせるくらいなら…元気なうちに主人と息子に迎えにきてほしい…」2016年12月12日、東京高裁101号法廷が怒りと悲しみの涙であふれました。東京高裁第一陣(東京ルート)第10回期日の尋問で遺族原告である大阪春子さん(埼玉土建)が、夫と息子のアスベストによる死という事実を思い起こし、肩を震わせ涙ながらに被害立証にのぞんだ姿です。

ニチアスは交渉に応じる

 首都圏からたたかいの火蓋を切った建設アスベスト訴訟は、提訴から8年半、東京、神奈川、福岡、大阪、京都、北海道と全国に広がり、原告は650人になりました。到達点は…(1)12年12月に東京地裁で国の責任に風穴を開け、(2)14年11月に福岡地裁で国の責任を前倒しさせ、(3)16年1月に大阪地裁で国の製造禁止不行使の期間を拡大させ、(4)同年同月に京都地裁で企業の賠償責任を認めさせました。
 法廷外の運動では、「被害者の声を聞け」の要求を前面に、アスベスト被告企業交渉を展開。面会拒否を続ける太平洋セメントに対し、5・20全国集会で集まった仲間3000人が本社前に移動し、包囲行動を展開。大株主のメインバンク交渉も行ない、さらに『11・4太平洋セメント本社サラウンド(包囲)&ローテーション(回転)行動』、参加者2000人が正面で訴える全建総連史上初の行動を展開。交渉を拒否してきたニチアスは事前連絡で交渉に応じ、住友大阪セメントは株主総会当日に同様の包囲宣伝行動を行なうとした通告で態度を改め、交渉を受け入れました。

早期解決し基金を
一人親方含め全て救済を

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ニチアス本社前に座り込み「被害者の声を聞け」とシュプレヒコール

 全建総連は「被害の根絶と全面補償」、「救済基金創設」を求める国会請願の署名活動を開始。衆・参両院237人の紹介議員を通じて、国会に141万筆の署名を付託し採択をめざしました。請願は、「保留」という残念な結果でしたが、早期解決・補償基金制度創設の検討を「司法の場」から「政治の場」に持ち込むことができたのは重要な前進です。

原告の思いに寄り添い

 「毎月、命を失う原告の知らせを聞くたび胸が痛む、私もいつまで闘えるか、できる限りの力をつくし、この目で勝利の瞬間をみたい」と語っていた東京原告団共同代表の寳田幸男さん(江東支部)は、昨年9月、62歳の若さで亡くなりました。月一回の原告団役員会は黙とうで始まりました。首都圏建設アスベスト訴訟では、すでに139人の原告が解決を見ずに亡くなりました。私たちは原告の命あるうちに全面解決、そして裁判を続けなくともアスベスト被害救済と根絶を実現する「建設石綿被害者補償基金制度」の創設をめざしていきます。
 今年は北海道判決が2月に、東京高裁の2つの訴訟、及び横浜地裁2陣訴訟はいずれも結審となり、判決をむかえます。高裁判決は初めてとなり、国と企業の賠償責任とともに、「一人親方」を含むすべての建設被害者の救済を求める重要な判決です。新たな「公正判決を求める署名」を10月から開始しています。
 勝利判決をテコに国と企業を動かし、基金を作らせ、原告になっていない被害者も救済していく。この社会的意義のあるたたかいを、今年も仲間の皆さんと共にすすめていきます。

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