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○ 賃金・単価の引き上げを 全建総連東京都連賃金調査結果

微増に止まる賃金水準
政策的引き上げ現場に届かず

 2016年5月に全建総連東京都連合会が実施した賃金調査の結果が報告書としてまとめられました。調査に参加、協力したのは2万823人、有効回答数は1万9534人(前年比688人増)です。本紙ではいくつかの項目に絞って紹介します。

 図1は働き方別にみる賃金の推移です。リーマンショック前の07年水準に回復しつつありますが、依然として90年代水準には達していません。
 図2~5は仕事先別賃金で、町場、住宅メーカーや不動産建売会社、ゼネコン関連、リフォーム関連に分かれています。
 図6は回答の多かった5職種の常用賃金の推移です。16年では大工、電工、塗装は前年より上がっている一方、内装、配管は下がっています。
 図7は1日当たりの常用と手間請の年齢別賃金差です。16年は「20歳後半」「30歳前半」で手間請が常用より6千円以上高いのですが、年齢層が上昇するに従い、その差が減少。12年以降はすべての年齢層で手間請が常用を上回り、16年はその差が拡大しています。
 図8は職人・一人親方の賃金を前年と比較したものです。「下がった」の割合が10年の36.7%をピークに減少し続けましたが、この数年は下げ止まっています。一方、「上がった」の割合は12年に増加しましたが、その後横バイです。
 図9を見ると、設計労務単価(東京・大工)と都連調査結果の職人(常用・大工)の賃金差は07年以降、縮小傾向にありましたが、12年以降大幅に拡大しています。引き上げ分が現場に十分反映されていないことが明白です。
 図10、11は社会保険加入状況です。図10では働き方別、図11は仕事先別です。
 図12では、建退共手帳の所持がこの数年微増していますが、依然として10%前半の所持率にとどまっていることが示されています。
 図13は標準見積書の使用状況。「使っている」と回答した事業主は14.5%、昨年の13.2%よりは若干ふえてはいますが、7割は「使っていない」となっています。

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賃金アンケートに寄せられた声
〈生活実態〉
・まじめに働いていると損をする気がする。貯金できない。
・都内にいると家賃が負担になるので、田舎に帰ることを考えている
・ぎりぎりのところで生活しているので、収入減や突然の出費があった時は不安だ。
・残業しないと家族の生活が大変。
・賃金はふえないのに出費ばかりふえる。子どもが大きくなって学費その他で生活は苦しくなるばかり。
・収入が減っているのに生活費が増え、老後の生活が不安。
・日曜日も仕事があり休日が取れない。仕事を辞める人が多すぎる。
・休日が少ない上、休んだ時の保障がないので普段の収入がもう少しないと貯蓄に回せない。
・ゼネコンだけもうけないで、職人に今の20%程度賃金を上げてもらいたい。そうすれば若い人も職人になると思う。
・国民年金だけでは、いずれ、生活保護の世話にならないといけないと思う。
・子どもの教育費がかからなくなり今はゆとりがあるが、30〜40歳代はもっと収入があればと思った。
・妻が正社員なのでゆとりがあるが、私一人では妻と子ども3人は養えない。
〈現場実態〉
・仕事はあるが、賃金が低く、今は燃料費や材料費が高く、いつもギリギリ状態。
・駐車場代の自費払いは厳しい。現場にトイレがなくコンビニや公園で用足し。
・ハウスメーカーで材料費等の一部負担が厳しい。
・法定福利費を請求しても切られる。
・工程管理する人が大工とクロスだけ考えて、設備や電気空調などの工程は重なりメチャクチャ。
・1、2次業者がマージンとりすぎ。大きい現場ほど赤字。
・賃金低下している(日額1万2千円)。都心の現場の駐車場代が高額(2400~4000円)で大変。
・ネットを使って情報共有を高めたい。
・テレビCMをしている実際に作業をしない建設会社の人間が責任をもって金を払うつもりなく工期だけを守れとうるさい、お前がやってみろ。
・競争入札した後、さらにコストダウンを要求される。このままでは職人がいなくならなければ賃金は上がらない。
・職人にも意見を聞いてほしい。我々はロボットではないのだから。
・最近まで元請が労災未加入だった。
・ビス釘や金物を単価に込みにされるとビス釘や金物をケチった仕事をしたくなる。
・朝礼はともかく、中礼がある現場はどうかと思う。
・安全がさらに厳しくなって、手間がかかっているのに工期が短く、検査前が大変。
・首都圏のゼネコンは鳶、鉄筋、躯体以外は職人を大切にしない。
・若い人が少ないので、体力的にきつい時がある。
〈組合への要望〉
・現役で働く者が参加しやすい日程、時間の運動にしてほしい。
・設計労務単価が上がっているのに労働者に来ないのは、どこかで消えているから。この問題をきちんとしない限り、建設業の未来はない。
・ストがうてる組織作りとか役所に座り込みするとか具体的な運動をすすめてほしい。
・2万6千円は欲しいが、現実は無理。経費込みで2万5千円がせいぜい。
・仕事量を確保する運動をしてほしい。
・組合運動の原点は賃上げ要求だと思う。もっと旺盛にやったらいい。
・重層下請をなくして、中間でマージンだけ取る会社をなくし、下の職人に賃金を回してもらいたい。
・労働組合のやり方には限界がある。理解のある政治家を育て、行政を動かす力になってほしい。

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