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○ 改修トラブル相談を受け 専門家の連携で解決/村山大和

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サッシ撤去後の下地施工を行なう

 【村山大和・設計・中島暁記】2015年12月、東久留米市在住のYさんから村山大和支部まちづくりセンターに、リフォームトラブルの相談が寄せられました。
 Yさんは、同年夏、小平のリフォーム業者S社の営業訪問を受け、「外装と増築部分の屋根塗装」を皮切りに「ウッドデッキの新設、外壁目地うち」、「庭のフェンス加工」「増築部床下の断熱工事」等の工事を勧められるままに依頼、のべ130万円の工事代金を支払っていました。
 その後さらに、増築部東壁面に窓を設置する工事を依頼しましたが、工事完了後数日もたたぬうちに窓回りから雨漏りが始まり生活ができない状況となってしまいました。S社はYさんの求めに応じ、応急対応しましたが、改善が見られなかったことから、今回の相談に至りました。

力を合わせて問題にあたる

 相談の結果、工事着手時S社がYさんに渡したのは見積書だけで、正式な請負契約が交わされておらず、図面も仕様書も提示されなかったことが判明。漏水の原因は、防水紙と防水テープの初歩的施工ミスであり床下の断熱材の敷き込みは不要で、むしろ結露やカビの発生要因になることなどが推測されました。
 まずはS社への窓回り工事代金支払いを一時保留し、書面にて是正要求。クーリングオフ制度の活用が可能な事例であり、S社の施工対応能力にも疑問があったため、私と高橋工務店の高橋正夫さん、担当書記とYさんの4人で三多摩法律事務所の大浦弁護士に相談。連携して対応していくことになりました。
 これと並行し、高橋さんと協議しながら現場を解体再確認し、高橋さんが外壁を含めた窓回りを作り直し、雨漏りなどの施工に関する諸問題はすべて解決しました。今年の5月、Yさんから私と高橋さんに、「工事代金の問題も示談で解決した」とのうれしいお礼の電話がありました。
 現場の写真、問題点などを弁護士とやり取りするなど、初めての経験で大変でしたが、建築士、工務店、弁護士が連携してことにあたったことが、解決への道をひらいたのではないかと思います。

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