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[連載] 本の紹介

2016年9月20日第2186号


日本会議の正体/青木理著

見くびれない草の根改憲運動

PHOTO 【本部・村松加代子記】8月5日の「しんぶん赤旗」では参院選後発足した第3次安倍再改造内閣について、「改憲・右翼団体『日本会議』の運動に足並みをそろえる議連『日本会議国会議員懇談会』所属議員は前回内閣改造(15年10月)の12人から人から15人に増えました」と報じました。
 安倍政権と密接な関係をもつ改憲・右翼団体「日本会議」は、97年に「日本守る国民会議」と「日本を守る会」が合流して設立。その源流を「新興宗教・生長の家に出自を持つ右派の政治活動家たち」とするなら、現在の主柱は「伊勢神宮を本宗と仰ぐ神社本庁を頂点とした神道の宗教団体」(現在の生長の家は、日本会議と関係はない)「天皇中心主義の賛美と国民主権の否定。祭政一致への限りない憧憬と政教分離の否定」を信奉している。
 戦前体制への回帰願望をもつ日本会議を、時代錯誤の理解不能な集団と見くびれない。戦後、右はすさまじいほどの執念で草の根の改憲運動を推し進め、日本会議の理念、政策を実現させようとする国会議員、地方議員を増やしてきた。
 著者の結論は、「戦後日本の民主主義体制を死滅に追い込みかねない悪性ウィルスのようなものではないかと思っている。〈略〉ついには、脳髄=政権までが悪性ウィルスに蝕まれてしまった」。同感。ただ本書では、護憲勢力に触れていない。アクションは読み手にゆだねている。安保法制反対に結集する市民がいる。さまざまな人びとと共に国民主権、基本的人権の尊重、平和主義の現行憲法を守る、ゆるぎない護憲の草の根運動を。
平凡社・800円(税別)

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