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ナイト＆デイ／ジェームズ・マンゴールド監督

　妹の結婚パーティーでボストン行に搭乗するためウィチタ空港に来た姉のジューン・ヘイブンス。トランク片手に上りエレベーターを上がると、一人の男とぶつかり転倒してしまう。
　「すまない。携帯電話を見ながら歩いていた僕が悪い」と男は手を差し伸べる。よくありそうなこの場面にジューンは気にもしていない。荷物検査に手間取っているジューン。なにせ、トランクの中には自動車のパーツらしき配管などがごろごろ入っている。検査官の質問にいらいらしながら、横眼に映ったのは先ほどの男、何も問題なく検査所を通り過ぎて行った。
　小走りで搭乗ゲートを探すため脇見をしたジューンが、なんと先ほどの男と再度接触した。「君とはよくぶつかる」とジョークを飛ばす男に、はにかんでみせる。やっと搭乗口までたどり着きチケットを出すがフロアアテンダントは間を置いて満席だと言い搭乗を断られる。ジューンは食い下がるが、そそくさと先ほどの男がチケットを出し、ゲートを入る間際、「物事は全て理由がある」とジューンに言い残して機内に消えた。男役はトム・クルーズ。ジューン役にキャメロン・ディアス。2010年に公開されたこの映画は、大きな話題を呼ぶことなく公開初日の興業成績も「トイストーリー3」に及ばず2位に、勝ち続ける二〇世紀ＦＯＸ社に土をつけたと酷評もあった。前宣伝の予算削減で招いた結果だとも、トムの人気が落ちてきたからだとも言われた。監督はジェームズ・マンゴールド3年後に「ウルヴァリン：ＳＡＭＵＲＡＩ」で、初登場興業収入1位を獲得する。