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[連載] 映画・ビデオ・DVD

第2202号  2017年3月1日号


しあわせの雨傘/フランソワ・オゾン監督

PHOTO  フランス70年代の地方の町の物語です。ロベール社長の家族は妻と息子と娘の4人です。この家族にまつわるバラエティー・コメディーなので細かいところはいい加減なものかと思いましたが、原作者が改めて2011年に発表した意味を考えさせられる映画です。
 現代に向けた40年前をふんしたレトロ風な映画に仕上がっており、ロケ地の設定や人物の描写シーンのカットの撮影方法、ファッションや車、家の造り、社会背景などが違和感を覚えず、映画造りにもこだわり感じさせます。また、これぞフランス人といった人間観察も意図しています。
 原題は「ポティシュー」(飾り壺)というタイトル。調べてみるとフランスでは「実質権限のないもの」と比ゆした言葉として使われることのようです。
 ロベールは傘製造会社の2代目社長。先代の娘が妻のシュザンヌというわけです。傘工場には若い時から先代社長のもとで働き、今でも働きつづけている地元の者も大勢いますが今では労働組合の役員になっているなど、時代の変化を感じさせます。ロベールの横暴な経営に労働組合はストを決行し工場を止めます。シュザンヌも労働者のことも考えてほしいと口添えしますが、ロベールは頭から、「君はだまっていろ、なにか不自由させたか」と激高します。しかし事態の収拾ができないばかりか、持病が悪化して入院してしまいます。結局シュザンヌが一人で、団体交渉に応じます。
 その場には昔から知っている顔があり、「皆さんの要求は全面的に受け入れるように努力します」とその場をしのぎます。

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