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[連載] 映画・ビデオ・DVD

第2210号  2017年5月20日号


エクス・マキナ/アレックス・ガーランド監督

PHOTO  スピルバーグ監督による『A.I.(エーアイ)』が公開されたのが2001年。人工知能を意味するこの言葉が広く認知されるきっかけとなった。当時はあくまでも近未来を描いたSF映画でしかなかったが、今では、日常生活のそこかしこに「AI」が溢れている。
 欧米でカルトヒットした後、昨年6月に日本で公開された『エクス・マキナ』は、イギリス出身のアレックス・ガーランドが監督・脚本を手掛けた最新SFスリラー。アカデミー視覚効果賞を受賞したスタイリッシュな映像で、人間と人工知能の主従関係をめぐる心理戦を描いた作品である。
 検索エンジンで有名な世界最大のIT企業「ブルーブック」でプログラマーとして働くケイレブは、ある日特別な抽選で社長のネイサンが所有する山間の別荘に招かれる。人里離れたその地でケイレブを待っていたのは、美しい女性型ロボット“エヴァ”に搭載された世界初の実用レベルとなる人工知能のテストに協力するという、興味深くも不可思議な実験だった…。
 注目は、女性型ロボット“エヴァ”を演じるスウェーデン出身のアリシア・ヴィキャンデル。彼女のぞっとするほどの美しさなしにはこの映画は成立しない。
 思考がそもそも電気信号の生み出したものであるならば、機械とて知覚を持ち得るのではないか。考えが浅はかな人類と思慮深い人工知能では、どちらが人間味に溢れているのだろうか。
 そんなパラドックスを抱えながら観ていると、タイトルが意味する「機械仕掛けからでてくる神」に、どこからか覗かれているような気がしてくる。

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