4月のニュース
 

2005年4月1日
機関紙「けんせつ」第1780号より

Index

「春一番拡大」全都的運動に前進
江戸川最高時に接近
小金井第一分会 学習を力に行動 春の月間に意気込み
昭島市でも採択
中野に「9条の会」
侵略と戦争に反対
賃金・労働条件を調査 「残業してもきつい」]
「何でも相談を」 県外就労者を励ます会
都庁でリフォーム契約学習会
受信料不払いは庶民の知恵
報道干渉合法化狙い 朝日憎しのバッシング
受賞作を紹介します
組合活動の部
スナップの部
風景の部
受賞者喜びの声
仲間の作品コンクール文芸の部
共済会の自転車保険 1年間3000円で家族全員補償
子どもが通学途中事故
東京建築カレッジ修了式
都住協の耐震講習 600人がアドバイザーに



「春一番拡大」全都的運動に前進
 「過去最高の組織めざす」方針のもと、新年当初からとりくまれた『春一番拡大』は、ほぼ全支部でとりくまれ、1〜3月の節目標と年間目標、さらに年間増勢を意識した本格的な拡大運動として昼間の行動も22支部でとりくむなど、昨年を上回る成果を上げることができました。結果は3ヶ月間で加入2565人(拡大率2・2%)となりました。
江戸川最高時に接近
事業所訪問で加入をすすめる江戸川支部畑中俊明篠崎分会長(左)
【江戸川・書記・小野寺悟記】
 今年の組織拡大方針は、最高時1万700人の回復が至上命題。それを実現させるためには、昨年並みかそれ以上の拡大をすることが求められています。3〜4月は職場の移動が多い時期でもあり、他の組合からの呼びかけもあるため、早めの働きかけが重要になってきます。
 春一番拡大(2・3月)は、全分会がとりくみ、組合内・外の事業所を中心に働きかけてきました。後半には「労災保険に入りたい」「会社で厚生年金を掛けたい」といった問合せがきて、まとまった加入に結びつきました。
 3月は156人の加入があり、この時期としては史上最高の成果で、1月1日現勢を17人も上回りました。また、97年の最高時を築いた年と比較して、1月時点では100人少なかった組織人員が4月には15人上回りしました。
 分会も当初の目標を13分会が達成しています。篠崎分会(写真)も目標達成。対象者も新たに8人確保、春の月間に結び付けたいとしており、まずまずの滑り出しです。この雰囲気を大切にして、春の月間総達成を目指します。
小金井第一分会
学習を力に行動 春の月間に意気込み
分会センターはいつも笑顔がいっぱい。小金井国分寺支部小金井第一分会分会の仲間
【小金井国分寺・書記・飯田洋一記】
 支部の中で一番元気な小金井第一分会。仲間の作業場がセンターとなっています。
 分会長の鈴木吉郎さんは「今日はどこか行けるところあるかな」。この一言から分会の行動が始まります。
 これまで出されている対象者を一人ひとり吟味し、それらの情報を出し合って、みんなで当っていくのがこの分会の定石です。数年間あたり続けてきた対象者が加入する例もあります。
 分会では学習も続けています。組合の制度を理解するだけではなく、支部組織部長を招いて、どのように対象者に話しかけていくのか、具体的な方法も学習し、実践しています。これまで拡大に躊躇していた仲間も学習することで、積極的に働きかけるようになりました。
 今回の「春一番」では成果にならなかった対象者にも粘り強い働きかけで「春」に加入する約束をとっています。
 「春こそは」と分会の意気込みが感じられます。

「公契約法制定」の意見書
昭島市でも採択
【多摩西部・書記・藤井顕記】
 昭島市議会は3月23日、本会議において「公共事業における賃金確保法(公契約法)の制定を国に求める」陳情を全会一致で採択しました。
 多摩西部支部では12月の立川市議会に続いての採択実現となりました。しかし、ここまで簡単な道のりではありませんでした。
 昭島市議会では昨年の3月議会で「公契約条例制定の請願」が審議未了となり、頓挫しました。多摩西部支部では、その後も地道に議員要請行動等を積み重ね、3月議会に再度提出していたものです。
 この請願では、隣の立川市議会での採択が、大きな後押しになり、支部としても希望と確信を持った活動をすすめてきました。
 立川・昭島両市議会の請願とも、支部単独ではなく、地域の労働組合と共同した行動で議会採択ができたという点では、地域運動の前進と「公契約条例」の実現にむけて、大きな意義のある運動となりました。

中野に「9条の会」
平和を守る一滴を大河に
記念講演に小森陽一さんも
【中野・塗装・和田武文記】
 3月10日、中野ゼロホール西館において「九条の会・中野」の発会記念講演会が開催され、550人収容の会場が満員になる盛況となりました。
 中野区の有識者100人あまりの呼びかけでスタートしたこの会は、ジャーナリストの斉藤貴男さんと東京大学教授で「九条の会」事務局長小森陽一さんの人気があったとはいえ、あまり前宣伝もなく、記念講演会をとりくんできました。
 講演を聴く人がどのくらい集まるのか、心配されましたが、その心配も吹き飛ぶほどの参加を得ることができ、事務局もうれしい悲鳴となりました。
 区民は今の政治・経済、それに国際情勢も不安で、何かキナ臭い動きに敏感になっている証拠でしょうか。平和の尊さと、戦争のない国を支えてきた世界に誇る憲法「九条」の大事さに、区民があらためて気づいたからかでしょう。
 今からでも平和を守り支えている平和憲法「九条」をしっかりと守るため、地域から皆で声をあげようではありませんか。このような大きなうねりの波を作り出し、憲法「改正論」を粉砕しようではありませんか。
 日本を代表する知識人9人で始められた「九条の会」は、全国に広がり、有権者の過半数を目標に会員を集める運動は、ぜひとも成功させなければなりません。
 一滴の水滴も大河になる。
 一滴の水になろう。

イラク戦争2周年行動
侵略と戦争に反対
「日本は憲法9条を守れ」
戦争責任を告発する発言が続いた集会
 3月20日、日比谷野外音楽堂において6000人(東京土建1200人)が参加し、イラク戦争2周年。侵略と戦争に反対する「いまこそ平和を守るとき、国際共同行動」3・20集会が開かれました。
 午後1時、演壇では平和のうたの演奏がはじまり。全国からノボリ、ゼッケン、プラカードを手に、続々と会場につめかけ、通路も身動きができないくらいになりました。
 開会あいさつの宗教者ネット代表は「武力で平和はつくれない。アメリカはイラクの占領をやめろ。日本は憲法9条を守るべきだ。話合いが唯一の道。殺すな、殺されるな」と訴えました。
 平和への決意表明として陸海空20労組連絡会と全労連の代表、政党からは日本共産党志位和夫委員長と社民党保坂展人さんが発言しました。
 また、前レバノン大使天木直人さんは「アメリカのイラク占領がつづく限り、戦争・人殺しはなくならない。加担している日本はヨーロッパや世界との関係が悪くなっている」と発言。イラク人のハッサン・アリー・ハッサン・アボットさんは「米軍は動くものは何でも撃つ、悲惨な事態」と必死の訴えをしました。
 集会後はギターや風船で平和のメッセージを表現しながら「自衛隊はイラクから撤退しろ」などを唱和し、銀座から東京駅まで行進しました。
 江戸川支部の樋口福春さん(テント)は「日本はイラク派兵するより、日本の憲法を誇りに憲法の立場で、国際問題の解決を図る道を探るべきです。いまの憲法が改悪されたら、予算ももっと軍隊に使うようになるし、暮らしも守れない」と話します。八王子支部の橋山光高さん(塗装)は「この集会が世界各地でおこなわれているのがすごい」と話していました。

荒川支部
賃金・労働条件を調査 「残業してもきつい」
アンケートを書く労働者たち
【荒川・書記・船橋賢一記】
 荒川支部は1月にJR日暮里駅近くの日暮里・舎人線下部工事(その28)の現場に入り、賃金・労働条件の調査をおこないました。工事発注者は都財務局。元請は飛島・三共田中建設共同企業体。
 アンケートに回答した従事者は、深礎工、現場管理、土工、職員、警備員でした。43歳・経験15年の土工で、1次下請けの職長は、賃金日額1万2000円。警備員は年齢・経験を問わず日額7000円台が主でした。04年、都の積算労務単価で近いと思われる交通誘導員の8400円や土木一般世話人の2万200円を下回っていました。
 多くの従事者は「残業しても生活はかなりきつい」と共通して答えており、公契約条例制定や、1日2万5000円以上の賃金要求など、私たちの諸運動に共感。
 なお、建退共には調査した職人・労働者は大部分加入していました。

「何でも相談を」 県外就労者を励ます会
県外就労者をはげます組合代表
 山形県・田川建設労組主催、東京土建をはじめ埼玉、神奈川、千葉土建の後援でおこなわれた「第4回県外就労組合員を励ますつどい」は3月27日、東京土建本部会館で開かれ、県外就労者10人のほか4土建の仲間や田川労組、全建総連宮本一労働対策部長など30人が参加しました。
 東京土建の木下委員長は佐藤裁判が最高裁に上告したことにふれ「労災事故はあってはならないことだが、解決していく道はあるはず。補償できるように変えていかなければいけない」とあいさつ。宮本部長は「県外就労者も仕事不足の中、ムリして働くようになっている。何でも相談してほしい」と激励。
 続いて千葉、埼玉、神奈川の代表が。「所属を超えて団結をつよめていきたい」とあいさつしました。また、県外就労者も「顔を見せることができてよかった」「手間も下がり、それでも仕送りしなくてはいけないのできびしい」「田舎に仕事がなく、やむを得ない」「リストラの話もでている」など全員が発言。
 つどいは楽しいアトラクションもあり、和やかにおこなわれました。

都庁でリフォーム契約学習会
 3月24日、東京都地域住宅生産者協議会主催の「リフォーム契約学習会」が都庁で開催され、全体で180人、東京土建からは61人が受講しました。講師の犬塚弁護士からリフォーム・トラブルの実例をあげての講義に、受講者はリフォームでもきちんと説明、契約することの大切さを学びました。

受信料不払いは庶民の知恵
週刊金曜日編集長 北村肇
北村さん
1952年東京生まれ、74年毎日新聞社入社。社会部デスク、「サンデー毎日」編集長などを経て04年2月より「週刊金曜日」編集長。
 2月27日本部会館で開催した04年度機関紙コンクール表彰式で、コンクールの審査委員でもある北村肇さん(週刊金曜日編集長)の記念講演を「けんせつ」編集部がまとめたものです。〔文責・教宣部〕

連日報道されるホリエモンの動向は国民にとって必要な情報か
渋谷にあるNHK放送センター
公平な報道から逸脱
政治化の関与、ネコババ事件

 NHKで有力プロデューサーが公金をネコババした事件、番組変更への政治家の関与、さらにその経緯に関する「朝日」との水掛け論、そして会長の辞任に続く顧問就任と辞退へと至った今回のスキャンダルが原因で、視聴者のNHK離れと受信料不払いは社会問題となりました。すでに70万世帯の不払いが出たと報道されています。最初にこの不払いは視聴者の正当な抵抗の一種であることを説明します。
 たしかに放送法には「放送の受信設備を設置した者は、…契約をしなければならない」とあり、契約内容に受信料を払うことが入っています。しかし日本では、受信料は絶対払わないといけないことにはなってないのです。英国BBCは日本と同じような法律で運営されており、払わないと罰則がありますが、わが国のNHKは違うのです。罰則も義務づけもない受信者とNHK当局との間柄を、当時の会長だった海老沢氏自身が認めて「双方の信頼に基づく世界に稀な関係」と言っているのです。
 もともと契約というのは双務的なものです。受信者は受信料を払う代わりに何かをNHKから受け取る権利がある。ではNHKは受信者に何を約束しているのか。「不偏不党、公平な報道、自律と表現の自由の擁護」です。ところが最近のNHKの現実は、まさにこの義務を大きく逸脱しているではありませんか。その場合、受信者が負わされている義務を回避しても、NHKが追及することはできません。受信料不払いは、受信者の当然の対抗措置なのです。

上に弱く下には強く
権力とゆ着した官僚体質

 NHKにとって今回のような不祥事は、はじめてではありません。まさにスキャンダル王国ともいえるその悪臭にまみれた歴史をまとめてみると、第一に、何といっても時の権力とのゆ着です、古くは80年代、「田中角栄の光と影」という番組差し止め、近くは森喜朗前首相の「神の国」発言について、NHK記者が記者会見にどう答えればいいかを教えた「答弁指南書」事件など、表沙汰になったもの、ならなかったもの限りないといっていいでしょう。NHKはまさに日本の官僚組織の典型です。上には弱く下には強く組織はすべて縦関係、広い社会にほとんど無関心。時代劇に出てくるお上そのままの体質がこの組織に残っているといっていいかと思います。
 それと、いま問題になっている安倍晋三自民党幹事長代理と「朝日」との論争では、NHKから政治家に説明のために行ったことはないといっていますが、こと安倍氏が相手ならば、NHKの担当者は彼に呼び出されたに違いないと考えて当然の強権的人物です。しかも古い保守政治家が持つ懐の広さなど、爪のあかほども縁のない人物です。これが圧力でなくて何でしょう。百歩ゆずって、NHKがいうように政治家とは会ってないとしても、それで政治とのゆ着がないとはいえません。内部規制の機能が働いて上から何か指示されたとき、上層部に政治家の圧力があれば、これもやはり政治との醜いゆ着だと思うのです。

集会やデモは無視の姿勢
 3月10日、日本ビジュアルジャーナリスト協会主催のNHKと政治権力をテーマにしたシンポジウムで、元NHK政治部記者の川崎泰資さんは次のように発言しました。
 「NHKは戦争反対の集会やデモは全部報道しない、そういう考えの人間が理事になっている。森首相の答弁書を書いたのは、NHKの大木記者だ。海老沢がやめたのは、みんなが受信料を払わないからだ。公共報道は本当に必要か、問われなければならない」
報道干渉合法化狙い 朝日憎しのバッシング
 いま、日本のマスメディアは政府寄りか批判派かで二つに割れているといっていいでしょう。「読売・サンケイ・NHK」といいますが、これは同門です。そして今回のNHK対「朝日」のいったいわないの水掛け論争がこれほど盛り上がった背景には、政府批判派の盟主と目されている「朝日」憎しの意図的なバッシングがあると思っています。私は「朝日」の近頃の姿勢を無批判で肯定するつもりはありませんが、ことこの事件に関しては、20年前だったら安倍氏の首はすっ飛んでいたと思います。いまはメディアこぞって「朝日」批判に明け暮れています。
 NHKは国会を通じて国民のチェックがなされるということが、国会の多数派と政府の意思を通すこととすり替えられています。私は、政治がメディアに一定以上近づきすぎてはならないと考えていますが、いまや自民党政府は、人権擁護の名によるメディア規制に乗り出すなど、報道に対する干渉を合法化しようとやっきになっています。そんな風向きに、このNHKvs「朝日」論争が利用されることのないように、社会が厳しい監視をしなければいけないと思っています。

第21回仲間の作品コンクール
受賞作を紹介します
組合活動の部
特選「腕相撲−俺がチャンピオン」
渡辺睦男(江戸川)
1席「よく似合うよ」
浅山了二(江戸川)
2席「サンバ踊りましょう」
秋元行光(江戸川)
3席「上手くできるかな」
清水邦彦(葛飾)
【選評から】
 組合員さんたちの「日常の姿」を写真に撮って見せるというふうに考えたらいいと思います。一生懸命仕事をしているとか、すばらしいものを創ったとか、いろいろ自慢したいことでもいいと思います。
 そのことが組合のすばらしさでもあり、いいところなんだということの宣伝にもなるんだと思います。
スナップの部
特選「最期の一勝」
小原優子(東村山)
1席「まだだよ」
手捲文江(多摩西部)
2席「ふれあい」
久保猛磯(西多摩)
3席「八丈太鼓」
鈴木勇二郎(品川)
風景の部
特選「富士と笠雲」
綿引弘(練馬)
1席「飛び立ち」
計良高利(新宿)
2席「霜の朝」
鮫島正勝(渋谷)
3席「水芭蕉」
宮崎美智子(村山大和)

清水部長
組合員、家族に愛される「作品コンクール」に
 前回までは入選作品「いぶき」という冊子を作成し各支部に紹介してきました。しかし、「いぶき」の数が少ないため一部の役員さんにしか渡らず組合員・家族には広く知らされていない状況となっていました。今回から多くの組合員・家族のみなさんに紹介していこうと東京土建本部機関紙「けんせつ」に特集号を作成することとなりました。
 仲間の作品コンクールが多くの組合員・家族に愛され、さらに充実したとりくみにしていきたいと思います。
厚生文化部長 清水正彦
受賞者喜びの声
どけんまつりでとった一枚
【江戸川・渡辺睦男さん】
 土建まつりは江戸川支部のおまつり行事のメインです。優勝賞金、うん10万(?)というテレビをめぐって各分会代表が争いますが、負けても勝っても互いににっこりと握手して健闘を称えあいます。その姿を見て私も若ければ出場したいなーと思いつつシャッターを切った一枚です。
 特選に選ばれ大変うれしく喜んでおります。また、来年も出品出来たらと思っています。どうもありがとうございます。(組合活動・特選)

廃校野球部の最期の勇姿を
【東村山・小原優子さん】
 都立高校統廃合のため来年度いっぱいで廃校が決まっている青梅東高校野球部のスナップです。2年生部員が1人のため3年生と一緒に最後の夏となりました。在校生・教師・父兄一丸となって11年ぶりの勝利を手にした時のひとコマです。受賞で良い記念になりました。ありがとうございました。(スナップの部・特選)

富士山撮影をライフワークに
【練馬・綿引弘さん】
 昨年日本に上陸した台風は10個を大きく上回り過去最多を記録したそうですが、受賞写真「富士と笠雲」もそうした台風の一つが山梨県を通過したあとの、いわゆる「台風一過」の払暁に撮影したものです。
 私は富士山の雄大さが好きでこれまで何度も撮影していますが、この時は日本一の富士山と台風という計り知れないエネルギーが残した雲がぶつかり合って生み出された大自然のドラマの観客になった様な感動を覚えながらシャッターを切りました。今回の受賞を励みに、今後も富士山の撮影をライフワークとして続けていきたいと思います。(風景の部・特選)
仲間の作品コンクール文芸の部
短歌の部〈碓田のぼる 選〉
金賞 日塔善英(荒川支部)
ひさびさに唐木細工に身を入れる
冴え行く日日の指ぎこちなく
【評】久しぶりの仕事なのであろう。水を得た魚の如くといった比喩があるが、そうした作者の喜びが一首全体によく表現されている。
銀賞 篠田綾子(葛飾支部)
久かなる工事依頼に声はづむ
夫は職人病むを忘れて
銅賞 半澤ハツ子(目黒支部)
沁々と囀りきけば高低の
ありて雀の饒舌楽し
俳句の部〈敷地あきら 選〉
金賞 濱田和男(荒川支部)
木枯らしが不渡り手形連れてくる
【評】木枯しが吹きすさぶ、世相のさらに厳しい冬の到来を象徴するかのような日々である。掲句、中七・座五の妙。不況下、「東京土建」自営業者の苦悩を偕諧性巧みに結晶させている。
銀賞 島田とも子(村山大和支部)
どこまでが母・妻・女・しゃぼん玉
銅賞 齋藤誠(台東支部)
夏祭りカンナの屑も踊りけり
川柳の部〈鈴木青生 選〉
金賞 原嶋保(西多摩支部支部)
霞む目で平和を捜す虫眼鏡
銀賞 白川豊子(西東京支部)
手術前まごの声聞き元気だし
銅賞 伊藤宗吉(港支部)
賽銭に偽札使う罰当り

共済会の自転車保険 1年間3000円で家族全員補償
4/20まで 死亡・後遺障害で800万円
 交通事故の負傷者で、自動車による事故の次に多いのが自転車に乗っている時の事故で、バイクの事故を超えています。組合では昨年「自転車保険」をスタートし、7200件をこえる加入があり、121件の事故に255万8千円を給付しています。
 東京土建の自転車保険のメリットは、
 (1)年間の掛け金が3000円と安く、組合員1人の加入手続きで所有する自転車の数にかかわらず家族全員の入院や通院に対する補償があります。
 (2)日常生活で他人に対する賠償(日常生活賠償保険)についても補償の対象にしています。
 加入手続きは専用の申し込み用紙と保険料口座振替依頼書を支部事務所に提出してください。締切は4月20日です補償期間は7月1日から1年です。
 お問い合わせは、東京土建各支部またはどけん共済会(電・3379・1422)

子どもが通学途中事故
鮫島さん「安い掛金で助かります」
鮫島さん

 ヘルパーのお仕事に毎日分刻みで飛びまわる鮫島由美子さん(村山大和支部)は、この4月から高3、中3、中1、そして保育園に通う4人のお母さんです。
 家族6人全員が補償されて、年間3千円の掛金なら「これはお得」と昨年加入した直後長男が通学途中自転車事故にあい、一番下の3歳の次女が友人宅のビデオを壊してわずかですが賠償事故補償もでました。
 鮫島さんは「今教育費や食費など本当にお金がかかる時期ですから、安い掛金で助かります。もちろん更新します」と話してくれました。

東京建築カレッジ修了式
第8期28人が新たな門出
木下委員長より修了証が授与されました
【本部・渡辺顕治記】
 3月19日、東京建築カレッジの修了式がおこなわれ、8期生28人(女性2人)が修了しました。
 式には来賓として全建総連・越智薫史技術対策部長、東京都連・田口正俊書記長、母体組合の東京土建・木下勝三郎新委員長、また、東京都職業能力開発協会・小松開発部長らが出席。在校生、講師・指導員、事業主、家族の方々110人が修了生の新たな門出を祝いました。
 木下新委員長は、「技術にはこれでいいと言うことはない。仕事の中で、学校で習ったことが必ず生きる時がある。あせらず、職人らしく生きよう」と激励しました。特別表彰では、カレッジの全授業に皆勤し、優秀な成績を収め、卒業制作でも確実に自分自身の成長を表現した大橋直城さん(中野支部)に東京都職業能力開発協会会長賞、東京土建委員長賞が授与されました。
 また、卒業制作の最優秀賞に「山車」が、特別賞に「庭をみるための額縁」と「職業訓練学校の設計と構造模型」が選ばれました。
 2人の研修生を送り出した事業主の君崎章さん(足立支部)が謝辞を述べました。また今回初めて、カレッジα(アルファー)会(OBが結成)から会長の藤本隆士さん(一期生)が参加し、卒業後もカレッジ事業にかかわっていくことを呼びかけました。
 28人の修了生を代表して保角孟さん(葛飾)が、「仕事を任せて安心といわれるようがんばる」と力強く決意を述べました。

都住協の耐震講習 600人がアドバイザーに
 昨年の新潟県中越地震や、3月20日におきた福岡西方沖地震にみられるように、日本全国が地震に見舞われる可能性が高くなっています。
 6月19日全都一斉に開催する住宅デーでは、耐震診断、補強改修を中心にとりくもうと、3月4日、10日、15日の3回、東京都地域住宅生産者協議会主催の耐震講習会が開かれました。
 全体で約600人、東京土建から36支部・266人が参加し「耐震アドバイザー」のIDカードを取得しました。