成功させよう第28回住宅デー
仕事対策部長瀬田宗市 |
6月19日は皆が参加を
住宅相談を重視し即日対応 |
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瀬田部長 |
第28回を迎える今年の住宅デーは、6月19日に全都いっせいに開催します。地域の人々に「頼りになる地域の建築職人の集団・東京土建」の仲間の姿を大いにアピールする、一大イベントの日です。
今年の方針は、参加者は分会組織人員の2割(全都で2万4千人)、来場者は分会組織人員と同数(全都で12万人)、住宅相談を前面に押し出し全都で1500件の住宅相談を目標に、各支部・分会の総力をあげてとりくみます。
組合員・家族の多数の参加をかちとるには、仲間の出番を作る多彩な催しのコーナー作りが必要です。親子工作教室、ガーデニング、タイル細工、板金細工、餅つき等、仲間の知恵と腕を生かしたとりくみが、にぎやかな住宅デー会場を作ります。「一級建築士が相談に応じます」を前面にした住宅相談・耐震相談も、受けたら即日か翌日にはうかがいましょう。
多数の来場者の獲得には、本部が今年も住宅デー・ラジオ宣伝を入れます。支部・分会では、新聞折り込み、チラシまき、リピーターへのダイレクト・メール、仕事のお客様、地元住民への招待状の手渡し等で多くの来場者を迎えましょう。そして、住宅相談を成功させ仕事を獲得し、分会住宅センター確立へ一歩二歩踏み出す、笑顔あふれる住宅デーにしましょう。
地元建設職人の感謝デーの気持を忘れずに、大成功へ向けてがんばろう。 |
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暴走する石原「都市再生」
減り続ける中小企業対策費 |
都議選シリーズ(2) 大型開発/中小企業支援 |
石原都政は、福祉や教育、中小企業対策費などの予算を軒並み削り、生み出した財源を「大型開発」につぎ込む政策を推進し、臨海部開発をはじめ、「都市再生」を旗印に100メートル以上の超高層ビルを80棟もの建設を進め、さらに3つの高速環状線を着工。首都高品川線では国より早く着工するため、当初予算の2・5倍以上の負担増となるなど、財政を無視した施策を進めています。こうして都財政は7兆円を越える都債を抱える状況になっています。 |
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テレコムセンターの空室からフジテレビ方向を望む |
増える投資型経費
沈む中小企業振興予算
東京都の開発型予算は、土木費に高速道路やダム建設への補助金を加えたすべての投資型経費を見ると、バブル前の2倍、毎年1兆円近い規模。そして借金残高は都政史上最高規模に押し上げています。こうした状況を埼玉や千葉、神奈川などの各県と比べると、これらの県では最近4年間で25%から30%減らしているのに、東京都は逆に10%以上増やしています。
東京都が莫大な財源を投資型経費につぎ込むのは、石原都政が「東京が沈めば、日本が沈む」といい多国籍企業を東京に呼び込むためです。
そのため、都は超高層ビル建設をすすめ、丸の内など7つの地域で容積率を上乗せし、実際大手町の再開発では700%を1600%にする計画が進んでいます。
また2年くらいかかる環境アセスメントの対象からはずし、そのため手間がはぶけた分、都心や臨海部で一気にビル建設が進みました。このため、臨海部に立ち並ぶビル群の内側ではヒートアイランド現象が起きています。
また、再開発地域の随所で見られるように、住民が追い出され、たとえ入居できたとしても人の見えない「街」になっています。さらに大型開発本位では、仲間の仕事が奪われていくことです。
中小企業対策予算では全国平均が予算の6・8%ですが、東京都は3・7%で、およそ半分しかありません。大阪府は今年度の商工予算を4500億円。東京都の2100億円の2倍です。こうして都は大型開発の財源確保のために、中小企業予算さえも縮小していることは重大です。
私たちは石原都政のパフォーマンスに惑わされず、仕事と暮らしを守る都政を作るためたたかうときにきているといえます。
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酒井さん |
大手が住民追出す
「高層」ありきの都市再生
港区芝3丁目西地区(北四国町・約5ha)には住民無視の再開発に反対する「芝三丁目・終の住処(ついのすみか)を守る会」があります。住民の多数が会員となり「再開発」を止めて住民が住み続けられる町づくりのモデルケースにと運動しています。
【終の住処を守る会・代表世話人・酒井富美子さん談】ここは2代、3代と続く人びとが住み、下町の風情を残す地域。私たちは、先に高層建設物ありきのやり方はおかしいと考えます。超高層化では、地域のコミュニティはおろか、年金生活者など住む権利さえ奪われ、結局パイの奪いあいで一部の人・企業だけが潤うことになります。
石原都政では大手企業に偏った「街づくり」=再開発が加速し、住民の要求もとおりません。もう『イイ加減にしてほしい』。行政は「防災の問題」などとごまかしていますが、一般の人が住めない町づくりでは疑問です。
3環状道路を推進
ムダの見本「直轄事業」
東京都は中央環状品川線、圏央道、外郭環状道路の3環状道路を積極的にすすめていますが、東京地裁は公害裁判の判決でも「3環状道路すべてが必要なのか」と疑問を投げかけています。
その「品川線」は本来、国の仕事なのに東京都の直轄事業に移行することで、都の負担が従来方式の500億円から2・5倍の1250億円に増大することになり、今後、予想される追加工事などを考えれば都の負担はいくらお金があっても足りません。大阪府などが国と交渉し、府の負担を減らしているのとでは大違いです。
財政難を理由に福祉予算を856億円も削減しながら、都市再生による超高層ビル開発や高速道路に大盤振る舞いは許せません。 |
都出資の第3セクター
臨海開発が財政破綻で危険信号
臨海部開発問題を考える都民連絡会 世話人 藤田敏夫 |
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藤田さん |
増え続ける累積損失
臨海関連第三セクター5社の赤字は年々増え続け、2004年3月期には累積損失は1332億円に達し、民間経営ではすでに破産状況です。臨海三セク5社の主な事業は貸しビル業で公共性はなく都民の大切な税金を投入して存続させる必要性はありません。
臨海部開発問題を考える都民連絡会と臨海関連第三セクター都民オンブズマンはこの問題に関して、2001年10月に提言「やっぱり解散させるしかない」を石原都知事に提出して問題点を明らかにしていました。
このたびは3年前よりさらに悪化している臨海関連第三セクターの経営分析をふまえ「破綻処理は避けられない」とする第3回目の提言を2月21日に石原都知事と関係局長へ提出し、記者会見で公表しました。
石原都知事がすぐに反応
2月25日の定例記者会見で、石原都知事は「将来、いろんな決断が必要だ」と発言。それから1ヶ月後に、三セク2社、東京ファッションタウンとタイム24が民事再生手続きに入ったことを発表しました。
東京ファッションタウンは、累積損失額が278億円に達し、105億円の債務超過です。一方、タイム24の方は累積赤字が157億円で、132億円の債務超過です。
しかし、この破綻処理には問題があります。これらの2社を黒字の東京ビッグサイトに吸収合併させ、事業を続けさせます。金融機関には債権のうち、880億円の放棄を求める一方で、東京都には出資金46億5000万円と地代の滞納額36億円の棒引きを求めています。都民には1円の負担もかけないと公約して開発を始めたはずです。都知事をはじめ、関係局長の責任は重大です。
総本山もガラガラ
青海地区に21階建ての豪華なビルがそびえている。この総本山テレコムセンターもガラガラです。
3月末にNTTドコモが撤退した結果、今では入居率が60%に下がってしまいました。東京都が51・5%出資しているこの会社も昨年3月末の累積赤字が236億円に達しています。この会社も遅かれ早かれ破綻処理は避けられません。
臨海開発もいよいよ音を立てて壊滅が始まりました。 |
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「憲法守ろう! 金森の会」で活動する對馬さん |
平和憲法守れの一点で
有権者の過半数めざす署名を |
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對馬さん |
【町田・塗装・對馬典昭記】
昨年の4月に、呼びかけ人として私の住む町田市金森地域で「憲法守ろう!金森の会」を結成し活動しています。
日本国憲法が大きな危機に立たされていることに不安を感じ、平和憲法を守ろうとの一点で、思想、信条を超えて医師、牧師、元自民党市議、元市助役、作家など多くの方々の賛同を得ることができました。
この会は、憲法とくに「戦争放棄」を明記した第9条を守り平和のために生かすため地域、草の根から共同の輪を全国に広げようと発足したのですが、日本を代表する文化・知識人9氏の呼びかけで発足した「九条の会」より2ヵ月早く活動を始めたこともあり、この一年間いろんな所で注目されました。
憲法反対署名を金森地区有権者約1万7000人の過半数めざしてとりくんでいます。そのための作戦・アイデアを考え、来年の12月までに達成しようと事務局で意思統一し、私が集計責任者になっています。
ニュース発行や
戦争遺跡見学も
私たちの会では、大量宣伝を重視し、町内会役員、俳人、書家、大学講師など影響力を持つ人に、戦争体験や平和への思いを語ってもらったニュースを4回地域に配布しています。6月には地元の医師に書いてもらった記事をのせたニュースを発行予定です。
昨年の11月に、森住卓さんのイラク戦争写真展、絵画・俳句・書などの展示や、歌とアコーディオン、書籍販売、芋煮会など多彩で参加しやすいように工夫した「憲法フェステバル」を開催し、会結成一周年の4月には、私のお客様で、昨年度の「日本推理作家協会賞」を受賞した地元在住のノンフィクション作家、多田茂治さんに平和憲法への思いを語ってもらう集いを開催し、各界の人から発言していただきました。
そのほかに、学習会や地元の軍需工場跡地・地下トンネル跡めぐりなどの活動もしています。今後は運動が停滞しないように、会員の拡大をしていきたいと思っています。
私たちは、暮らしや権利を奪い、戦争に巻き込み、暗い時代に逆戻りさせるような憲法改悪に反対します。
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気づかなかった母の秘めた思い |
私も父と話がしたい
温もりを感じたいのです |
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間辺さん |
【豊島・主婦・間辺美恵子記】
「父と話がしたい」。物心ついた時から今に至るまで、ただひとつ変わらぬ私の願いです。でもその願いは、決してかなうことはありません。
父は35歳の若さで、ニューギニアで戦死しました。顔はもちろん、父との思い出は何もありません。
優しい眼差しで、今にも語りかけてきそうな写真の父をみていると、たまらなく“話がしたい”“温もりを感じたい”。60年過ぎた今でもその強い思いをどうしても消すことができません。
22年前、母は69歳で亡くなりましたが、忘れられない言葉を残しました。
「お父さんが戦死をした日からお父さんとお母さんの2人の時は止まってしまい、40年近く一歩も前に進むことができなかった」と遠く父をなつかしむように話しました。
前向きにしっかりと生きてきた母の姿からは、想像もできない言葉に驚きました。
息子夫妻と孫たちに囲まれて、仲よく暮らす母の姿をみるたびに、若い時は苦労をしても晩年が幸せでほんとうによかった、と私はずっと思っていました。
母が40年近くも父への思いを胸に秘めて一歩も前へ進めずにいたなんて…まったく気づきませんでした。そして、その空白の部分は、私たち子どもや孫でも決して埋めることができなかったことを知り、とてもショックでした。
戦争で命を奪われてしまった人たちへ馳せる家族の思いは、生涯終ることはありません。
日本の宝を守りぬきたい
戦争は人がつくりだすもの、戦争さえしなければ多くの尊い人の命が消えることはなかったのです。
再び愚かな過ちを繰り返さないために、世界の平和な未来のために、日本の宝(憲法9条)を守りぬくことがほんとうに大切なんだ、と思います。平和の尊さをあらためて心に刻み直すことが、未来の平和に続くと信じます。 |
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狛江の吉葉さん 黄綬褒章 |
襖、掛軸、室内装飾一筋
現代風のガラスクロス貼りも |
狛江支部の吉葉信雄さん(室内装飾・69歳)が5月27日、「その道一筋業務に精励し、衆民の模範」として厚生労働大臣より黄綬褒章(おうじゅほうしょう)を授与され、皇居で天皇からお言葉もいただきました。 |
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自宅の芸術的な壁装作品の前に立つ吉葉さん |
吉葉さんは、元々は襖、掛軸等が専門の経師屋ですが、火に燃えないガラスクロスを特殊のりで貼るアメリカやカナダでやっている施工方法で、オペラハウス、国際フォーラム、首相官邸、岡本太郎美術館、ガーデンプレスなど日本を代表する現代建築の室内装飾を手がけてきました。
下地のすき間には、ジョイント紙テープ、下塗り、中塗り、上塗りと3回パテを塗り、さらにシーラー塗り、その上にガラスクロスを貼っていくので地震があっても丈夫でひび割れせず、汚れたらまた新しい色を塗ればきれいになります。
芸術作品に近い写真を大きく拡大した図柄も、吉葉さんの手にかかると貼り目がわかりません。最近シックハウスで苦しむ人も増え、「高くてもいい材料で、いい仕事をしてほしい」と吉葉さんに直接仕事を頼む生協の会員さんも増えているといいます。
吉葉さんは「今はのりをつけて貼るだけでは仕事になりません。環境問題やバリアフリー、伝統工芸など、この齢になっても一生懸命勉強しています」と話します。
吉葉さんの肩書が、またすごい。都内600店をたばねる東京表具経師内装文化協会会長であり、全国の連合会副会長、厚労省の中央職業能力開発審議会専門調査委員や相模原市にある職業能力開発総合大学校の講師、中央技能検定委員主査も務めます。
この道一筋、の地道な活動が褒章につながりました。二人の息子さんも後継者として「もう私の腕を越えている」とおだやかに笑います。 |