7月のニュース
 

2005年7月10日
機関紙「けんせつ」第1790号より

Index

夏本番「熱中症」から身を守ろう
憲法を守りぬく 私もひとこと
「平和」の共同取材に参加を
平和のための戦争展



夏本番「熱中症」から身を守ろう
声かけて健康状態確認
こまめに休憩とり水分補給を
 今年も「熱い!夏」がやってきました。昨年も40人の仲間が熱中症で治療をうけています(東京土建国保組合調べ)。どんなに暑くても屋外で仕事をしなければならないのが建設労働者の宿命です。健康管理と現場管理をしっかりやって熱中症を防止しましょう。

こんな人は熱中症の予備軍
 熱中症は気温が28度以上で、かつ湿度が75%以上で、風が穏やかな高温多湿のところで起こりやすく、次のような人がかかりやすいとされています。
(1)生活が不規則な人(暴飲暴食、睡眠不足)
(2)風邪気味、下痢の人
(3)高齢者と肥満気味の人
(4)体の大きな人
(5)糖尿病や甲状腺に持病を持つ人

4つある熱中症の予防対策
 熱中症予防対策は具体的に4つあります。
(1)注意喚起=親方、職長の健康確認、作業中の声かけ。
(2)休憩対策=冷房、水分確保のための飲み物を用意。
(3)作業場所対策=日陰を作って、こまめに休憩する。
(4)熱中症予防グッズの活用=後頭部、首筋を冷やすグッズを着用する。

熱中症には4種類あります
 熱中症はその原因と症状により4種類に分かれます。その種類によって発症時の対応方法が違うので注意が必要です。
(1)熱虚脱=血管の膨張により血圧が低下し、頭に十分な血液がいかなくなる。症状はめまい、失神、顔面蒼白など。
(2)熱疲労=脱水によるめまい、頭痛、吐き気、脱力感など。
(3)熱けいれん=血液中の塩分不足からくる足や腕などに筋肉の痛みをともなう、けいれんが起きる。
(4)熱射病=高体温になり汗が出ない場合に起こる。応答が鈍かったり、言動がおかしくなったり、意識を失う。
 下図のような応急処置をとってもよくならなければ、すぐに救急車を呼ぶ。

熱疲労の応急措置
 涼しい場所に移し、衣服をゆるめて安静にさせる。
 足を高くして寝かせ、手足先から体の中心部にむけマッサージする。
熱けいれんの応急措置
 足を高くして寝かせ、手足先から体の中心部にむけマッサージするとともに、塩分を与える。スポーツドリンクは塩分を含んでいるか確認する。
熱射病の応急措置
 全身に冷水をかけて風を送るなど、体を冷やす。氷やアイスパックなどがあれば、首、わきの下、腿の付け根など太い血管の上を冷やす。一刻も早く病院へ搬送する。

憲法を守りぬく 私もひとこと
戦争の無意味さを伝えたい
【小平・電工・荒木鐵太郎記】
 私たち戦争体験者は、戦争の無惨、無意味、残酷さをより多くの人々に伝え平和の尊さ、ありがたさ、そして憲法のはたす重要な意義を広めなければならないと思う。決して戦争の名の下に、一人たりとも外国人を殺し殺されるようなことがあってはならない。

侵略の謝罪はきちんとせよ
【西多摩・主婦・小舟さよこ記】
 中国の反日デモの報道について、実は1939年重慶で日本軍が無差別殺りくをした背景があったのだ。日本政府の廃侵略した事実と謝罪をきちんとすべきだと思う。憲法のもつ大切さを、もっともっと広めていきたいと思う。

非暴力主義の歩み止めるな
【府中国立・大工・前山元広記】
 今改憲して軍隊をもつことは、非暴力主義への歩みを止めることを意味する。つまり、将来の国民の幸せのあり方までここで変えようとしているのだ。
 私たちは、日本の将来の人々に対して責任をもてるのだろうか。

海外進出で労働条件が悪化
【村山大和・タイル・斉藤厚夫記】
 大企業は海外進出し、国内の労働条件は悪化するばかり。構造改革のもと、憲法を変えようとしている小泉内閣は絶対許せない。なんとしても憲法を守るようがんばりたい。

個人の尊重が憲法のベース
【江東・鳶・名越秀和記】
 憲法で最も重要な価値は「すべて国民は個人として尊重される」ということ。日本の憲法は個人として尊重されることがベースで憲法とは国家権力をしばるためのものです。

憲法違反の公職者は懲役に
【世田谷・設計・渡辺正栄記】
 憲法に「この憲法に違反した者は、その公職性の程度に応じて懲役1年以上、無期懲役以下に処す」を追加すべき。

「平和」の共同取材に参加を
靖国神社「就遊館」を視る
 憲法改悪の動きが急ピッチで進められている現在、全支部が機関紙を活用して組合内外に「憲法守れ、平和を守れ」の声を高めていくことが重要です。本部教宣部では第2回教宣部会を「平和取材」もかねて、参加者を広げ、次のように開催します。
 日時 7月19日(火)13時〜17時(午前中は教宣部会)
 ところ 日本教育会館
 内容 靖国神社「就遊館」(解説・長谷川順一・元新宿区議会議員)と「戦争協力しない労組」の取材。
 行動費は支部部長と担当書記(代理は不可)以外の参加者は支部負担。就遊館への入場料(800円)は本部負担とします。
 支部の教宣部長以外で共同取材のみに参加する方は11時30分までに日本教育会館にお集まりください。
 (必ず支部に申し込んでください)

平和のための戦争展
「戦後60年」体験と向き合う
 平和のための戦争展は小山内美江子、黒柳徹子、佐野洋、西田敏行、丸木政臣、山田洋次さんらが呼びかけ人となっています。今回は、特別展示「ナルムの家・ハルモニたちの絵」をナヌムの家・ナヌムの家歴史館後援会の協力を得て、絵画集『咲ききれなかった花』からの絵を展示。
 「ナヌムの家」で共同生活をしている彼女たちは、日本政府として明確な謝罪、過去の被害に対する保障を求める活動を続ける一方で、絵画の創作活動をしています。
 戦争展では13日に731部隊コース、14日には関東大震災コースの企画もあります。
 日時 8月12日(金)〜15日(日)10時30分から19時30分(最終日は17時30分)
 会場 全労済会館・地下1階・ギャラリー展示室(新宿駅南口徒歩5分)
 入場 無料
 主催 平和のための戦争展実行委員会

《ナヌムの家とは》
韓国に元日本軍「慰安婦」のハルモニたちが共同生活をしている家があります。それが「ナヌルの家」です。「ナヌル」とは、ハングルで「分かち合い」という意味で、その「分かち合いの家」では、元日本軍「慰安婦」の韓国人ハルモ二たちが仏教団体の支援を受けながら、文字通りの共同生活を送っています。元日本軍「慰安婦」のハルモニたちは、私たちと同じ時代に生き、同じ空気を吸っている人間なのです。(元日本軍「慰安婦」歴史館を応援するHPより)